1人起業で年商6.5億円!ソロプレナーの王様 Justin Welsh(ジャスティン・ウェルシュ)とは?
あけましておめでとうございます。【週刊】海外ソロプレナー通信です。
2025年より、週1で世界のソロプレナーの成功事例を紹介していきます!
第1弾は、たった3年、1人起業で年商6.5億円のビジネスを築き上げた男性『ソロプレナーの王様』 Justin Welsh(ジャスティン・ウェルシュ)氏の物語をご紹介します。
ジャスティン・ウェルシュとはどんな人?

出典:Justin Welsh公式サイト
ジャスティン・ウェルシュ氏は、アメリカを拠点に活動するソロプレナー(1人起業家)。
ソロプレナーになる以前のジャスティンは、ロサンゼルスのヘルスケアに関わるスタートアップ分野で営業として活躍。
2015年には「PatientPop社」の営業幹部として、さまざまな功績を達成。
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収益0ドルから5,000万ドル以上の経常収益
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従業員1人から150人以上
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3億ドル以上の資金調達、10億ドル以上の評価額
誰もがうらやむ、順風満帆なエリートサラリーマンライフを送っていました。
💥 全てが変わった日
その裏で2018年ごろから長時間労働、ストレスに悩まされ、心身を疲弊させていたのでした。
ストレスに対処するため、お酒を飲み、不眠症と悪循環に陥り、18kgの増量。
健康に関わる仕事をしていながら、自分が不健康になっている矛盾で「燃え尽き症候群」に陥っていました。
そして、事態は最悪の展開を迎えます。
2018年12月16日。突然、自宅で激しいパニック発作に襲われることになります。
幻覚が見え、叫び声を上げ、全てが崩壊していく。完全に自制心を失った状態。
妻が慌てて救急車を呼ぶ中、彼は人生で初めて「死」を意識しました。
その日を境に、彼は全てを変えることを決意し、9ヶ月後に退職を決断。
成功が約束されていた高給の仕事を辞め、妻とともに自分の人生を再設計することにしました。
ニューヨーク州のキャッツキル山地に家を購入し、新しい生活を始めるために車でアメリカを横断。
自分の人生を自分でコントロールすべく、ソロプレナーとしての道を歩む決断をします。
💡ビジネスアイデアの源泉
翌日、会社のCEOに退職を通達、8月まで残ってほしいということで合意。
元々はこれまでの経験を生かしてコンサルビジネスでもやろうかと考えていたそうです。
ただ、どこから顧客を取ってくる?というイメージが湧かなかったそうです。
退職まで残り7ヶ月あったため、新たなビジネスを考えるために自分のスキル棚卸しリストを作成を作成。
できないことのリストは山ほどある。でも、とにかく行動することで、その弱点を埋め合わせるんだ。
これまでのPatientPop社を立ち上げ時に経験したストーリーをビジネスSNS、LinkedInにポスト。
当時、LinkedInは今のようにアドバイスや考えをシェアするという文化はなかったため、ある意味で彼のポストは目立つことができたそうです。
これを機に、LinkedInでのフォロワーは2万人まで増えました。
早速Webデザイン会社に2万ドル(約200万円)を支払ってWebサイトを作り、8月1日にコンサルティング事業を立ち上げ。
そして初日で4万ドル(約400万円)の契約を受注、ビジネスは順調に滑り出しました。
しかし、LinkedInの影響力が大きくなるにつれ、 興味深い変化が起こり始めたのです。
DMの内容が、明らかに変わってきました。 テクノロジー企業のCEOたちからのセールスやマーケティングの相談ではなく...
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「どうやってコンテンツを書いているの?」
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「どうやってフォロワーを増やしているの?」
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「どうやってフォロワーを顧客に変えているの?」
この市場からのシグナルを、 ジャスティンは見逃さなかったのです。
2020年、ジャスティンは初めてのデジタルコース「The LinkedIn Playbook」をリリースしました。
価格は手探りで50ドル(5,000円)に設定。
1年で1,500本を販売、総売上75万ドル(約750万円)。
確かに、以前の経営幹部としての年収には遠く及びません。
ただ、このわずかな成功が、このビジネスの可能性を示してくれたと語っています。
口コミで瞬く間に広がりを見せ、このコースを見た人々が実際に行動を起こし、自分のビジネスを立ち上げていく。
この経験が2021年後半以降、今のジャスティンのビジネスモデルの基盤となっていくのでした。
💰 ビジネスモデル
ジャスティンのビジネスは、これから起業をするソロプレナー向けに知識・ノウハウをまとめたデジタルコンテンツとオンラインコースの販売。
LinkedInやXを使って、どのようにコンテンツを作成し、顧客を獲得していくかというニーズに応えた教材を作成。
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Linkedin OS - Linkedinの伸ばし方に関する2時間のオンラインコース
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The Content OS - 高品質なニュースレターとSNSポストの伸ばし方
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Creator MBA - オンラインビジネスを伸ばすためのフレームワーク

出典:Justin Welsh氏公式Linkedinページ
さらに17万人以上が登録するソロプレナー向けニュースレター「The Saturday Solopreneur」のライターとしても活動。
ニュースレター自体は無料で購読できますが、スポンサー広告が収入の一部となっています。
空いた時間で、個別のコーチング、講演やエンジェル投資もおこなっています。
驚くべきは、創業にかかったコストは1,000ドル(約10万円)のみということ。
👀 常識を覆した「150ドル理論」
多くのオンラインコース事業が採用する「高額商品」戦略。
アメリカにおけるオンラインコンテンツ市場のベストプラクティスでは、以下のようなケースがほとんどでした。
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1,500ドル以上の買い切り
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6時間以上のコンテンツ
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成功者をアピールする高級車やプライベートジェット、豪華なオフィスなどの演出
しかし、ジャスティンは3つの仮説を立て、とは真逆の戦略を取りました。
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低価格帯(約15,000円)の完全自動化コース
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2時間以内の短いコンテンツ
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編集なし、演出なしのシンプルな制作
その戦略がはまり、
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受講生11,000人以上
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月商8万ドル(約800万円)
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完遂率45%(業界平均13.8%)
ジャスティンいわく、ビジネスはシンプルであればあるほどよい結果につながる。
ムダを省き、良い品質のコンテンツを自動化して売っていくということに注力しています。
💪 ソロプレナー成功の秘訣
ジャスティンは、ソロプレナーが成功できない最大の理由に「特定の顧客に焦点を絞れていないこと」を挙げています。

その上で、自分だけのニッチな市場を見つけることを推奨しています。
「世界には49億人のインターネットユーザーがいる。」
「自分の当たり前が他人の当たり前ではない」
49億分の1,000人の本当のファンと、1つの大きな課題、それに対するユニークな対処法
この3つが揃うことで、ソロプレナーとして生きていくために十分にビジネスとして成り立たせることができると語っています。
1️⃣ オーディエンスによるサブニッチ戦略
広い市場 → ニッチ → サブニッチ
例:フィットネストレーナーの場合
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広い市場:アスリート全般
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ニッチ:ランナー専用トレーナー
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サブニッチ:マラソンランナー専用トレーナー
2️⃣ 商品・サービスによるサブニッチ戦略
例1:本の場合
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広い市場:書籍全般
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ニッチ:料理本
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サブニッチ:ビーガンデザートの料理本
例2:コーチングの場合
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広い市場:コーチング全般
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ニッチ:リーダーシップコーチング
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サブニッチ:女性起業家向けリーダーシップコーチング
3️⃣ 「自分だけのニッチ市場」の作り方
独自のカテゴリーを作る6つのステップ:
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得意分野を選ぶ
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興味のある分野を選ぶ
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両者を組み合わせる
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発信システムを作る
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オーディエンスの形成を待つ
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顧客のニーズを聞く
例:
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金融アナリスト(スキル) × ワイン愛好(興味) → 高級ワインの価値予測を毎日発信する
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元SE × 料理好き → プログラマー向けの時短料理レシピ配信
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英語講師 × アニメ好き → アニメのセリフで学ぶビジネス英語
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税理士 × コーヒー通 → カフェ開業に特化した経理サービス
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デザイナー × ペット好き → ペットのための空間デザインコンサルティング
🎯 重要なポイント
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単なる「情熱を追いかける」ではない
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毎日のコンテンツに悩まない仕組みづくり
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1つのアイデアを1,000通りに展開
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自然なオーディエンス形成を待つ
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商品は顧客の声を聞いて作る
このアプローチにより:
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明確な差別化が可能に
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持続可能なビジネスモデルの構築
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自然な収益化への道筋
ソロプレナーにとって重要なのは、 ただ広く発信することではなく、 特定の領域で「唯一無二の存在」になること。
この法則をジャスティン自身に当てはめると、
「得意なこと」
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スタートアップ組織のセールス/マーケティング経験
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PatientPopでの0→50億円の成長実績
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150人規模のチームマネジメント経験
「好きなこと」
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シンプルなシステム作り
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コンテンツ制作
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ソーシャルメディアでの発信
↓
「独自の市場(ニッチ・オブ・ワン)」 "1人で稼ぐためのソーシャルメディア活用術"へと昇華
さらに、
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企業幹部としての経験(信頼性)
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実践者としての実績(再現性)
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教え方の工夫(シンプル化)
この組み合わせが、彼の成功の鍵と考えられます。
自分だけのニッチ市場を開拓したジャスティンの売上は右肩上がり。
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2022年 年商2.55億円(170万ドル)
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2023年 年商3.75億円(250万ドル)
*1ドル=150円計算
📈 現在の実績
そして、2024年最新の実績は以下の通り。

- $4.15M+ in revenue
- Operated at ~86% margins
- Launched 2 new products
- 177K new followers on LinkedIn
- 43K new followers on 𝕏
- 700 new 5-star testimonials
- Spoke at three events
- Traveled domestically 6x
- Traveled internationally 2x
-…
・年商6.5億円(415万ドル)
・約86%の利益率で運営
・2つの新商品の販売
・LinkedInで17万7千人の新規フォロワーを獲得
・Xで4万3千人の新規フォロワーを獲得
・700件の5つ星の新規顧客の声(推薦文)を獲得
・3つのイベントで講演
・国内旅行6回
・海外旅行2回
ソロプレナーとして、売上は毎年成長、高い利益率も維持しています。
多くの起業家なら、この段階で次の拡大のためのステップを考えるはずです。
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積極的な人材採用
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オフィス開設
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事業規模の拡大
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さらなる成長に向けた投資
しかし、ジャスティンの考えは違いました。
「私の優先順位は、家族との時間。人生を楽しむこと」
彼は、ビジネスの判断基準を「自分が幸せになるかどうか」に置いています。
そのため、
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正社員は雇用せず
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必要な時だけアシスタントを活用
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時々、妻に手伝ってもらう程度
🎯 ソロプレナーの定義
ジャスティンは一貫して、ソロプレナーについてこう語っています
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ユニコーン企業を目指すわけでもなく
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VCからの資金調達を求めるわけでもなく
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必要以上の成長を追い求めるわけでもない

It's about doing things you enjoy, with people you enjoy, and doing very little of what you don't like.
Anti-Maximization is the mantra.
重要なのは「自分のライフスタイルを維持するために必要な収入と時間」。
それ以上でも、それ以下でもない。
その明確な軸が、彼の驚異的な成功を支えているのかもしれません。
\ 憧れを、現実に。世界で活躍するソロプレナーたちの軌跡 /
このニュースレターはソロプレナー(ひとり起業家)を目指す人に向け、世界の先端を行くソロプレナーたちの成功ストーリーを毎週土曜の朝にお届け。
会社に縛られない自由な働き方。
場所や時間に囚われないライフスタイル。
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